診療科部長からのご挨拶
乳腺外科では外来を月曜日から金曜日まで、原則的に予約制で毎日実施しています。また、水曜日は乳がん術後患者さま専用外来になります。予約患者さまを優先させていただきますので、予約なしで来院されて場合は、お待ちいただくことがありますので、あらかじめご了承ください。
当乳腺外科のマンモグラフィ撮影・読影体制は、マンモグラフィ精度管理中央委員会が認定する精度管理を行った装置、マンモグラフィ撮影技術認定A評価をうけた女性技師4名を中心に撮影業務を行い、読影認定A評価などをうけた医師が読影します。
乳房超音波検査についても、日本超音波医学会の認定超音波技師や指導医・専門医が担当するほか、MRI検査などは放射線専門医が担当し、安心して乳房検査を受けていただけます。
また外科治療や術前・術後薬物治療などについては、日本乳癌学会認定の専門医や認定医がエビデンスに基づいた、いわゆる標準治療を乳癌診療ガイドラインに準拠して実施しています。 乳癌疾患の診断には病理診断が非常に重要ですが、経験豊かな病理診断医が常勤し、検査部、看護部、薬剤部、栄養部、リハビリテーション部など、院内各部署が緊密な連携を行いながら多職種チームで乳腺診療を進めています。
乳がんについて
壮年期女性のがん死亡原因は乳がん
食生活やライフスタイルの変化により、乳がんにかかる人は増加し、その数は日本女性の30人に1人といわれています。
乳がんは女性の壮年層(30~64歳)のがん死亡原因のトップとなっているにもかかわらず、仕事の多忙さや無関心からなかなか早期発見のための検査ができていないのが現状です。
自己検診で、定期的にチェックを
乳房にある乳腺(母乳を作るところ)に発生する腫瘍を乳がんと呼びます。 細胞ががん化して増え始めると「しこり」になりますが、 初期には食欲が減ったり、体調が悪くなるなどの全身症状がほとんどありません。
「しこり」のまま気づかずに放置しておくと乳腺の外にまで増殖し、 血管やリンパ管を通って全身へと転移していきます。 自己検診日を決めて、定期的にチェックしましょう。
年齢別・乳がん検診ポイント
30歳代 | 月1回のセルフチェック 乳房の主治医を見つけておきましょう。 超音波検査(主治医と相談して) |
40歳代 | 月1回のセルフチェック 2年に1回、二方向撮影によるマンモグラフィ(できれば年に1回) 超音波検査が必要な場合も(主治医と相談) |
50歳代 | 月1回のセルフチェック 2年に1回、一方向撮影によるマンモグラフィ(できれば年に1回) 超音波検査が必要な場合も(主治医と相談) |
大切なのは早期発見・早期治療!
残念ながら乳がんの予防法はありません。しかし、早期発見であれば90%は治療します。
日頃から、乳房や脇の下を触ってみてください。しこり、乳房の引きつれ、乳頭から分泌物が出るなどの異常を感じたら、すぐに乳腺外来で受診してください。
日本の乳房検査
日本では従来から、視触診による乳がん検診が行われてきました。 しかし、視触診のみによる検診は「意味がない」と判断し、平成16年4月からの廃止を市町村に通知するよう決定しました。
マンモグラフィ
当院の乳腺外来では、視触診と乳房X線撮影(マンモグラフィ)、超音波検査などの併用の診断を行っています。
マンモグラフィ検査では、乳房全体が撮影フィルムにもれなく写し出されるように、 二枚の板で挟んで圧迫を行い、左右の乳房それぞれに二方向(上下・斜め方向)の撮影を行います。
大阪市乳がん検診・乳がん検診クーポン券について
当院は大阪市の乳がん(マンモグラフィ)取扱医療機関に登録されています。 大阪市乳がん検診の詳細や、国の女性特有のがん検診推進事業(乳がん検診の無料実施事業・無料クーポン券)については下記をご覧ください。
(当院の大阪市乳がん検診については、検診の受け入れ可能人数を増やすため、視触診はなく「マンモグラフィのみ」の取り扱い医療機関となります)
詳しくは、 ― 乳がん検診について ―
スタッフ一覧
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中谷 守一
主な資格
- 日本外科学会(指導医・専門医)
- 日本乳癌学会(指導医・専門医・認定医)
- 日本超音波医学会(指導医(乳腺・甲状腺)・専門医)
- マンモグラフィ精度管理中央委員会(読影A評価)
- 日本乳房オンコプラスティックサージャーリー学会(乳房再建用エキスパンダー/インプラント責任医師)
- 日本臨床腫瘍学会(暫定指導医)
- 日本がん治療認定医機構(暫定教育医)
- ICD制度協議会
- 日本医師会(指導医のためのワークショップ終了)
- 厚生労働省(緩和ケア研修終了)
- 大阪府がんリハ
- 乳房超音波講習会受講証
- 医療安全推進指導者講習会(平成31年2月16日修了)
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谷 美里
主な資格
- 日本外科学会
- 日本乳癌学会(マンモグラフィ読影医)
- 日本臨床外科学会
- 日本消化器外科学会
- 日本腹部救急医学会