理事長・院長ご挨拶
南大阪病院の理事長と院長からの
ご挨拶を掲載しております。
理事長
柿本 祥太郎
南大阪病院は1951年、現在の住之江の地に115床の病院として開設され、1962年には大阪府下で初めての240床の民間総合病院として認可されました。 その後順調に発展を遂げ、看護専門学校や臨床検査技師専門学校の開設また厚生省認可第1号となる健康増進施設(現南大阪総合健診センター)の開設など、常に時代に一歩先んじて社会の要請に応えてまいりました。 2009年には40床の透析クリニックを開設し南大阪健診センターとともに南大阪クリニックとしてスタートしました。2010年には社会医療法人の認可をうけるとともに大阪府がん診療拠点病院の認可を受けました。 そして2014年に28診療科を有する400床の新病院が完成し新たな南大阪病院として生まれ変わりました。
当院は病院開設以来”地域から喜ばれ信頼される病院をめざします”という創立理念のもと、優秀な医療スタッフの確保、診療部門の充実、新規医療機器の導入などを積極的に行い、地域の中核病院としての役割を果たしてきました。 その中で4年前から始まった新型コロナウイルス感染症の流行においても、発熱外来の開設、入院患者さんの受け入れ、ワクチンの接種など、行政や保健所と連携し多くの患者さんの治療を行ってきました。 現在、新型コロナウイルス感染症もようやく落ち着き、社会生活は元に戻りつつあります。病院としても初めての経験でしたが、この経験を今後の新たな感染症への対応に生かしていきたいと考えております。
当院は急性期から回復期へ、さらに在宅復帰を見据えたトータルヘルスケアを提供し近隣の診療所や介護、福祉施設と連携し、地域の皆様が住み慣れた町で安心して暮らせる地域包括ケアシステムの中心的役割を担っていきたいと考えております。 さらに大阪府のがん診療拠点病院として今後も増加が予想されるがん患者さんの治療に積極的に取り組んでまいります。 当院は今後も診療内容の充実に努め、地域の皆様に信頼される病院として地域医療に貢献していく所存です。
南大阪病院 院長
福田 隆
明けましておめでとうございます。
2025年も皆様方にとって幸多き1年になりますようお祈り申し上げます。
今年は「2025年問題」として以前より指摘されていた、団塊の世代全てが75歳以上の後期高齢者となり社会保障費の増大が顕在化する年です。その先には高齢者人口がピークを迎え生産年齢人口の割合が急激に減少し、働き手不足が深刻化する「2040年問題」も控えています。この様な日本の超高齢化と現役世代人口減少は避けられない問題であり、今後多くの分野において現行サービスの維持が困難となります。その意味において、2025年は日本社会の節目の年になると思われます。
医療においても今後の対策として、限られた医療資源をいかに有効利用するかが重要です。そのためには医療DXの導入と共に、病院・開業医・介護施設を含む地域包括ケアシステムの中でさらなる役割分担・機能分化の促進が求められています。当院も地域での役割分担の中で急性期病院としての機能を十分に発揮するために、今年は地域医療支援病院の承認を目指しています。地域医療支援病院とは、主にかかりつけ医・地域医療従事者への支援を介して地域医療を支える病院です。かかりつけ医機能は開業医の先生方にお任せし、そちらからの患者紹介を受けて急性期病院としての入院医療、高度専門医療の提供に注力します。
また、来るべき超高齢化社会において誰もが元気に活躍できるためには、健康寿命の延伸が重要です。そのために当院では、ロボット支援手術など身体的負担の少ない手術の推進と、減量・代謝改善手術や食道裂孔ヘルニア手術など健康回復とADL改善のための治療を積極的に行っています。また健康寿命延伸のためには疾患の早期発見が必要ですが、大阪府は5大がんの検診受診率が全国平均を大きく下回っています。当院は健診センターと協力し、乳がん・肺がん検診や苦痛の少ない胃・大腸内視鏡検査によりがんの早期発見早期治療にも力を入れています。
今後いかなる未来においても地域医療を守り続けられるように、職員一同努力してまいります。
今年も皆様方からのご支援ご鞭撻を宜しくお願い致します。