近年、肥満人口の増加に伴い、肥満に伴って生じる糖尿病や睡眠時無呼吸症候群などの様々な疾患(肥満関連疾患)が問題になっています。体重を減らすことで、肥満関連疾患も改善することが知られており、まず内科的治療(食事指導など)で減量が図られます。しかし、内科的治療では長期的な減量は困難であり、外科的に減量を目指す減量・代謝改善手術が普及してきています。世界的には80万件を超える手術が行われており、最も多い消化管手術になっています。日本でも2014年に減量・代謝改善手術のひとつである腹腔鏡下スリーブ状胃切除術が保険収載され、現在年間900件を超える手術件数が行われています。2018年からは当院でも減量外来の開設とともに腹腔鏡下スリーブ状胃切除術を導入し、現在まで40件を超える手術を行なっています。患者さんの生活の質を向上できる手術で、今後も増加が見込まれますが、2024年6月から腹腔鏡下スリーブ状胃切除術の保険適応基準が変更になりました。
<BMI35以上の場合>
6ヶ月の内科的治療を行なっている。
糖尿病、高血圧症、脂質異常症、閉塞性睡眠時無呼吸症候群または非アルコール性脂肪肝を含めた非アルコール性脂肪間疾患のうち1つ以上を合併している。
<BMI32〜34.9の場合>
6ヶ月以上の内科的治療を行なっている。
糖尿病(ヘモグロビンA1cが8.0%以上)、高血圧症、脂質異常症、閉塞性睡眠時無呼吸症候群、非アルコール性脂肪肝を含めた非アルコール性脂肪間疾患のうち2つ以上を合併している。
(BMI = 体重kg ÷ (身長m)2)
減量・代謝改善手術についてお話を聞きたい方は、まず当院予約センター(06−6683―9416)まで平日10:00~15:00にご連絡ください。関連部署に確認のうえ受診調整させていただきます。