今回のテーマは、「乳がんについて知っておいてほしいこと」(その1)という演題で、当院院長代理 乳腺外科部長の中谷 守一が担当でした。
中谷医師は、大阪市乳がんマンモグラフィ検診システムの構築にも携わってきており、長年の臨床経験をもとに乳がんとは何か?早期の乳がんを見つけるためにはどうするのがよいか?どのような検査があるのか?などについてわかりやすく解説がありました。
近年ではがんに罹患する方の増加が指摘されており、乳がんは乳腺という体表にある臓器から発生するがんで、女性のがんのなかでは最も多いがんとされています。女性では大腸がん・肺がん・胃がんより多く、日本人女性の9人に1人が乳がんに罹患する時代です。また、その好発年齢は、40~60歳代の働き盛りの年代となっています。
乳がんの死亡率は女性のがんのうち第5位であり比較的予後良好ながんですが、発見が遅れると他の臓器への転移で命に係わることになってしまいます。一方で、乳がんは早期発見・早期治療で9割以上が治る時代になってきているので、早期に見つけて早期に適切な治療を受けることが大切です。
中谷医師は普段より自分自身の乳房の変化にも気を配ることと、大阪市では40歳以上の女性には2年に1回のマンモグラフィ検査の受診を推奨していますので、積極的に受診いただくことが重要であると強調されました。もし、何か見つかった際には医師に相談してご自身に合った標準治療(=最適の治療)で治療選択して頂きたいと結ばれました。
当日は51名の参加をいただき、ご夫婦での参加含め男性の受講者も4名でした。熱心に聴講されておられ、盛況な会となりました。
今後開催予定
次回講座テーマ
【肺がんは怖い病気? ~ここまで進歩した肺がん治療~ 】
講師:呼吸器内科 医長 平野 勝也
【日 時】2025年8月9日(土曜日) 14:00〜15:00
【場 所】 南大阪病院 外来棟 1階 多目的ホール
【参加費】 無料
※ 事前申し込みは必要ありません、直接会場へお越し下さい。
※ 日程および内容は急な変更もありますので、その際にはご了承ください。
※ 皆さまのご参加をお待ちしています。