手術支援ロボット「Da Vinci Xi」による手術が始まりました
2023年9月に手術支援ロボット「Da Vinci Xi」が当院に搬入され、執刀する外科医のみでなく手術室スタッフを含め様々なトレーニングの後に、2024年1月にまず泌尿器科が第1例目となるロボット支援下前立腺摘出術を施行致しました。ついで、外科の1例目となる手術(結腸悪性腫瘍手術)を2024年2月中旬に無事終えることができました。手術前に手術室の看護師・臨床工学士と共に十分なシミュレーションを実施していたことで安全に実施することができました。
消化器癌に対する外科的治療は、大きな変革期を迎えています。1990年代の腹腔鏡手術の導入で患者さんの体に優しい手術の時代が訪れ、さらに2010年代の手術支援ロボット外科の導入で患者さんだけでなく外科医にも優しい手術の時代を迎えています。腹腔鏡手術は傷が小さく、術後の早期社会復帰を可能にするなど様々な利点を有していますが、手術時間が長いこと・手ブレがあることや外科医の負担が大きいなどの欠点もあります。これらの欠点を解消するために手術支援ロボットが開発されてきました。当院が導入した手術支援ロボット「Da Vinci Xi」は、最も普及している機種であり、詳細な3D画像や手ブレ防止機能を含む様々な腹腔鏡手術の欠点を解消できる機能を有しています。当院外科では地域の患者さんにメリットのある外科的治療を提供するべく、様々な術式を導入しておりますが、そのうちの一つが手術支援ロボット「Da Vinci Xi」による手術であり、今後とも安全性に注意しつつ行なっていきます。保険適用の疾患は下記に記載しておりますので、適応の方がおられましたら当院へご紹介いただければ幸いです。
副院長・外科統括部長 竹村 雅至
【 当院で適応可能な疾患 】
- 結腸癌
- 直腸癌
- 胃癌
- 食道癌