日帰り鼠径ヘルニア手術
南大阪病院外科では、患者さんの多様なニーズに応えることができるような工夫を多数導入しております。代表的なものに、男性医師の診察を躊躇される女性の方に対応できる「女性外科専用外来」 や、平日に勤務のある方に対応できる「土曜日鼠径ヘルニア手術」 の開始などがあります。
さらに、幅広い患者さんのニーズに応えるべく、2023年1月より 「日帰り鼠径ヘルニア手術」 の導入を行っております。鼠径ヘルニアに対する治療は外科的治療しかなく、鼠径ヘルニアによる自覚症状があるまたは鼠径ヘルニアの診断を受けられた場合には、早めの治療が大切です。通常は2〜3日の入院が必要になりますが、仕事が非常に忙しい・休みが取れないなどの理由で、入院が必要な手術を受けることに躊躇されておられる方も多くあります。このような方に日常生活に与える影響を最小限にして鼠径ヘルニアの治療を可能とするのが 「日帰り鼠径ヘルニア手術」 です。
日帰り手術のメリット
- 入院で行う手術と比較して費用が抑制できる:
入院に関する費用がかからないので、そのぶん費用を抑えることができます。 - 仕事の休みを最小限に抑えることができる:
午前中手術を受け数時間の滞在の後に夕方には帰宅できるため、翌日から仕事が可能です。さらに、入院に関する準備が不要でありご家族のみなさんにかかる負担も最小限です。 - 痛みが少なく回復も早い:当院では鼠径ヘルニアの手術は腹腔鏡で行うため、全身麻酔を用い、身体にできる傷が非常に小さく術後の痛みもかなり抑えられます。
日帰り手術のデメリット
- 日帰り手術を適応できない場合があります:
ご高齢の方や、糖尿病や心臓病などの既往症がある、透析中の方や出血しやすい状況にある方など日帰り手術の適応の除外項目にあたる場合があります。 - 手術後自宅で過ごすことに不安がある:
当日でも入院に変更することは可能です。帰宅された場合でも夜間も連絡いただければ対応可能です。 - 下腹部の開腹手術を受けたことがある方には適していません。
- 入院して手術を受けたいという方には、日帰り手術は無理にはおすすめしません。
手術について
鼠径ヘルニアに対する治療は、最近では日帰りでの手術を希望する患者さんが増えています。短期間の入院で可能な手術ですが、仕事の都合で休みを取りづらい方や家をあけたくない方などに対応できるため、日帰り手術の人気は年々高まっています。特に当院では鼠径ヘルニアの治療は腹腔鏡手術で行っており、傷が小さく・痛みが少ない・再発が少ないなどのメリットがあることと、術中に両側のヘルニアと診断された場合にでも同時に手術可能などのメリットもあり、日帰り手術も同様の術式を適応しております(図)。
日帰り鼠径ヘルニアについて話を聞きたい方は外科外来を受診いただければ、手術の詳しい話をさせていただきます。